古くは旧暦8月15日に行われていた秋の大祭で、明治となり新暦により10月15、16日の両日にわたり執行されるようになりました。
放生の言葉は、仏教よりでた言葉で生き物を大切にする思想から起こったものといわれています。
戦国の世にあっては神社の境内では「殺生禁断」が守られていました。放生会は室町時代より特に盛んとなり神社が所蔵する元禄の境内古図(元禄15年8月吉日上田吉勝の筆)にも放生池が三箇所見られ、放生の行事が行われていたことが伺えます。
生きとし生けるあらゆるものの生命の尊さを知り、生かされていることのありがたさを感謝する心は、何時の世にも忘れてはならないものです。
そのような心が日本の伝統的なお祭りとして今日に至るまで永く伝えられています。